アール状の壁、天井までふさがない壁、ドアよりカーテン? 空間をゆるやかに仕切るから、風も人も気持ちよく通り抜ける家。
都心から数十分電車に乗ればたどり着く、西東京市。自然も近く、ファミリーで快適に暮らすには定番のエリアです。 壁やドアで空間を区切りすぎずに、ふわっと空気が軽くなるような空間が出来上がりました。
室内窓を設えたり、収納棚は飾り棚中心にしたり、ドアではなく必要なときだけ出せるロールカーテンにしたり。
リノベでは、壁や扉で空間をきっちり区切るだけではなく、ゆるやかに、余裕・余白をもたせて設計することも新しいスタンダードとなりつつあります。
その結果、空間を広く使える、場面に合わせて区切り方を変えられる、空気の通りがよくなる、などの良いことも。
今回リノベをしたFさん家族の家も、空間の区切り方にユニークさとセンスが光り、清々しく開放的な雰囲気に仕上がりました。
リノベ前のストーリー
前から知り合いだったみたいなスタッフと
「1LDKだったので寝室で仕事して、子供が寝る19時ごろにはLDKに仕事場所を移動して、とかやっぱり家にいる時間が多いと手狭なことを感じる機会が多かった」と、以前の住まいのことを振り返る旦那様。
いつかは家を持ちたいと思っていたお二人も、都内の賃貸に住んで払い続けるお金のことを考慮し、家探しに踏み切ることになりました。
お二人とも理想の空間のイメージはあるものの、都内で一軒家を建てるには予算に合わなかったり、新築マンションでも好み物件に出会うことができず…。
そんな情報収集の日々で目に留まったのはリノベ済みの物件。いろんなところを見て回った結果、「自分たちの好きなようにリノベしたほうがいいね」という結論に。
Qumaのサイトから連絡をいれて担当になったスタッフと意気投合し、不動産探しからリノベまでワンストップでQumaと話を進めていくことになりました。
「大きい買い物なので、親身になって自分たちの視点でやってもらえる人がよかった」という旦那様、「喋りやすくて、前から知ってた人みたいな感じでした!」と笑う奥様なのでした。
そんなお二人が決めたのは西東京市のマンション。旦那様のお仕事がフルリモートなこともあり、沿線や場所にこだわらずに決めました。
こだわりポイント
風も人も気持ちよく通り抜ける家づくり
LDKは広々と開放感があるようにとイメージし、2つの居室の壁を取り壊し。角部屋ということもあり窓が多く、さんさんと明るい日光が入ります。
キッチンへ続く土間スペースのウォークスルー収納に、クローゼット奥のワークスペースなど、収納の導線にもユニークな部分をつくることができました。
落ち着いた色味でまとめた広々としたリビング。「前に住んだ家は、日当たりと風通しがなかったので今はすごく気持ちいいです」と奥様。
リビングのほとんどの壁は塗装仕上げです。一部には天然素材を配合した塗装剤を使い、差し込む光が美しく見えて部屋全体をゆるやかに照らす役割も。
傷などを付けてしまっても、ある程度であればセルフで塗料を塗れば直すことができるのは塗装壁の良い点です。
天井部はコンクリートと配管のあらわしに。落ち着いた色味の中にある少しの無骨さが、上品すぎないラフさを演出します。
そんな奥様がとても気に入っているというのが玄関からリビングをつなぐ、アール状の壁です。
「ドアをつけるかどうかも悩んだけど、このアールの壁にするって決めてから他のこともスムーズに決まっていって、出来たときはすごく嬉しかったですね」と振り返ります。
上にはロールスクリーンが隠れてるので、空調の調整とか朝の眩しさも気にならない工夫がされています。ドアがないので、家具の搬入もスムーズだったとか。
ステンレス天板と造作棚でつくった広々としたオープンキッチン。天板は奥行きを確保し、段差もないので出来上がった料理も並べて置いていけ、スムーズな配膳ができます。
換気扇もコンパクトなあらわしタイプのもので圧迫感がなく空間に馴染んでいます。「お客さんが来たときも、オープンだとキッチンまわりに参加しやすくていい感じです!」と気に入っていただいた様子です。
クローゼットから別世界に行ける映画を想起させるようなワークスペースを、ウォークインクローゼットの奥につくりました。
ひとり分のデスクと、ちょっとした書類や本を収納できる棚を設置。居住空間から少し距離を置くことでかなり作業に没頭できそうですよね。
寝室とWICをつなぐ壁は天井までいかない絶妙な高さに。WICとワークスペースへ風と光が差し込む安心感があります。実際に夏の暑い日も、寝室のエアコンをつけて扇風機をまわせばワークスペースも快適に過ごせたとのことでした。
玄関から入ってすぐ右側に一段あがった土間収納が。その先はパントリー、キッチンへとつながっています。
穴が無数に空いた有孔ボードを壁面にすることで自分たちの用途に合わせて様々なものを引っ掛け収納。下に置きたくない外用のものも安心です。玄関から収納をつなげることで、外出時の荷物をまとめたりしまったりするわずらわしさから開放されました。
旦那様のお気に入りポイントは、モールテックスが映える洗面台。既成の洗面台ではなくそれぞれ選りすぐりのもので組み合わせています。
廊下と洗面所はカーテンでの仕切り。「家族3人が集まっても、廊下も脱衣所の延長として広々使えるので着替えとかも楽ですね」と旦那様。
奥様は「この鏡、こんなのがいいって言ってたのを設計士さんがバチッと当てに来ていただいて、理想通りなんです!」と語っていただきました。
思い出話
Qumaとリノベの思い出ばなし
Quma 食器から電気系統まで、めちゃくちゃセンスのあるものばかり…!このコップも、この花器とかもどこで手に入れてるのか気になります。
奥様 海外に住んでいたころに頂いたものとかが多いですね。
Quma なるほど〜。今回は鏡とか電気とか、設計士さんととても意気投合されてらしたのが印象的でした。
奥様 そうですね。こんなのがいいんですって伝えたのに対して「これこれこれ!こういうの探してました!」みたいに、ぴったりのものを選んでいただけることばかりで。
自分で探したらイメージにぴったり合うものまで辿り着けないこともあるので、本当にすごいなって思いましたね。
Quma よかった。
旦那様 僕たちが、忘れそうになってるときにQumaさんが、「二人が本当にやりたかったことをちゃんとやりましょう」というように本質に戻るような話をしてくださったのが印象的でしたね〜。
Quma ・・・。
(がっつり良いことを言われると少し黙ってしまうスタッフ)
旦那様 Qumaさんが僕らのやりたい本質的なところを覚えておいてくれて、ブレそうになったときに、「二人がしたいことってこういうことでしたよね」みたいな感じで、ぶれないように修正していただいたり。
具体的なのが思い出せない…なんやったっけ…すみません忘れちゃいました!
Quma (笑)
僕もあまり思い出せません…!
旦那様 そういうことを言ってくれたのは記憶に残ってますね。
奥様 リノベって、費用は増やそうと思えば増やせるじゃないですか。
旦那様 あんまり内装とかこだわりすぎても住み心地悪くなったりとかするっていう面も含めて考えてもらったよね。
奥様 天然素材の塗装を全面にしたいって言ってたのを、最終的には一部だけにした。あそこですらも気を使うのに、全面ならもっとピリピリしてたかもって思いますね。
(天然素材での塗装は、汚れにも空間での過ごし方にも気を使うことになるんです。)
雰囲気よくても、汚れるのを気にしすぎたりとかは暮らしづらい。
Quma 自由自在に変えられるし、カスタムし放題のリノベだからこそ、暮らす人にとって一番大事にしたい部分や、優先度の高い部分はしっかり反映するのが僕らの役目ですね。
奥様 最初にあった希望を削ることでテンションが下がるのではなくて、自分たちはこうしたかったんだ!ってちゃんと立ち戻って納得してるよね。
旦那様 ほんとに、そうだったね。
Quma ・・・。
(またも、いい言葉を浴びて少し黙るQumaスタッフなのでした。)
その後の暮らし
人を呼んだり、家族でベランダ時間を過ごしたり。
広々としたバルコニーがあるため、ベランダでキャンプする「ベランピング」的なこともやってみているとのこと。夏はビニールプールも楽しみです。
リノベで家の中が整うからこそ、心の余裕も生まれてバルコニーの楽しみ方に関心が移る方も少なくないようです。
「朝起きるのが早くなったんです。家を見るのが楽しみで起きちゃうぐらいで(笑)。掃除もすごくマメにするようになった!」と、楽しげな奥様。環境の変化で、ライフスタイルもガラリと変わったようですよ。