たくさんの情報をSNSで簡単に集められる時代の、独立系リノベ計画はうまくいった?
まだまだゆったりとした風景も残る東京東側の江戸川区瑞江エリア。息子さん一人とご夫婦の3人家族のKさまは、YouTubeやinstagramなども活用しながら、熱心に勉強をされて部屋づくりを進めました。意匠はシンプルながらも、抜かりのない収納設備などで暮らしやすさを追求した空間が完成したようです。

誰に対しても情報が提供されるようになったいま。
一見すると、専門的な知識を多く必要としそうな住宅リノベに関しても、インターネットや雑誌、本…たくさんの情報を集めることができます。特にこの頃はYouTubeなどのSNSで精力的な発信が行われており、よりリアルな顧客目線の声を耳にするのは容易いでしょう。
今回リノベされたKさまは、相談開始前からお二人で間取りからキッチンなどの型番まで、かなり綿密に計画をしてくださっていました。
リノベをするまでは全く専門知識がなかったというお二人が、SNS上の情報を駆使して作った計画は、果たしてうまくいったのでしょうか。実際の声を聞いてみました。
リノベ前のストーリー
家づくりのきっかけは意外なところから
住宅購入を考え始めたきっかけは、お勤めの会社の社宅制度の変更に伴ってのことでした。改めて今後の住まいを考え直し、調べているうちに「資産」としてマンションの一室を保有することを本格的に考えはじめ、中古マンション購入+リノベが自分たちの1番望んだ形にできるのでは?という結論になったそう。希望する広さで駅近の物件ならば、築20年程度であれば予算に見合うと判断し、物件の検討をつけました。
内見に行く物件の評価表をエクセルで作ったというKさま。「毎晩毎晩、子供が寝静まった後、エクセルとにらめっこでしたよ!」と微笑む旦那様。5ヶ月ほどで15件ほどの物件をまわり、駅徒歩5分以内にしぼりこんでいたのだとか。
江戸川区に長くお住まいだったKさんご家族は、子育て手当も手厚いことから住みやすさを感じていました。それに合わせて、通勤のしやすさ、広々と確保したかった80平米の条件が叶い今回の物件で決めることに。
計画当初は、リノベーションされた中古マンションを見たことがなく「古くて大丈夫かなっていうのがあった」という奥様。内見をするなかでリノベ後の物件を見た際に、新築さながらのきれいさに安心し、実際にリノベ計画が進んでいくことになりました。
こだわりポイント
収納はあればあるだけ幸せ
これまで住んできた賃貸では、ずっと白・木目・茶の色味が多かったのだそう。この機会に少しテイストを変え、落ち着きがありつつもクールなイメージで黒やグレーを差し色にすることになりました。壁紙や建具の色やトーンについては、参考にしたYoutuberさんとほとんど同じなのだそう。
間取りは大きく変えず、増設したWIC⇔各部屋⇔廊下の回遊動線を整理し、暮らしやすくなるような設計をしました。
収納はあればあるだけ幸せ
玄関から入ってすぐ左のWICは洋室(子ども部屋)につながり、洋室WICは洗面室と洋室(デスクスペース)アクセスでき、無駄がないプラン。
リノベの体験談を見漁って勉強したという旦那様。「収納とコンセント口はあればあるほど幸せ」ということを知り、収納スペースの確保は怠らないと覚悟を決めたそう。
特に、「服をハンガーにかけたまま全部置いておける」ことを実現できるよう、各洋室に大きめのWICとクローゼットを構えました。QUMAからはWIC内やリビングのちょっとした隙間も収納スペースにする提案をさせていただき、余裕のある収納計画をたてることができました。
キッチン横・リビング側のスリムな収納棚はプラン上で絶妙に残ったスペースを有効活用しました。Wi-Fiや充電器、お子さんの手に届かないような高めのスペースに大切な書類や思い出の品を収納しているそう。
信頼感のある設備選びを
キッチンはステンレスで機能性が高いことを重視して決めたもの。黒とグレーで締まった雰囲気ながらも調理家電は白で統一するなどのコントラストにセンスが光っています。
水回りのキッチン・トイレ・ユニットバス設備は、youtubeでリノベーション大賞を受賞したものから価格帯別の選択肢を洗い出して自分たちに合うものを決めていったそう。


思い出話
QUMAとリノベの思い出話
Quma 今回は徹底的にお二人で意見を固めていらっしゃったので、わたしたちは細部の調整でお手伝いさせていただくような形でしたね。
旦那様 最初はびっくりされてましたね!(笑)初回からこんなに喋る人たちが来た!的な。
Quma クロスの型番まで持ってきていただくぐらい詳細までお話されていたので、さすがにびっくりしてしまいました!(笑)
旦那様 この家を買うって決めた段階で、QUMAさんに相談するまで1ヶ月~1ヶ月半ほど契約までの期間があって、かなりの量インプットをして。。。
毎日のように会社帰りから始まって夜中までyoutubeとinstagramで3時間ぐらい勉強してました!
Quma す、すごい。
旦那様 結局、Instagramとかで経験談を載せている方が、どの床材や壁紙を使ったかまで書いているんですよ。だから、それを真似しようと思っていました。
旦那様 クロスの型番とか控えていたのですが、似たようなものでコストを下げられるオプションを沢山ご提案いただいていて、とてもありがたかったですね。
奥様 見た目がそんなに変わらなくて値段が違うなら安いほうにしますよね。
Quma 壁紙については、元々は既存利用せず棚ごと交換する予定だったトイレの棚なども、新しいシートを巻くだけにして利用しました。そういった細かな部分でのご提案を色々とさせていただきましたね。
他にも、洗濯機の音が軽減できるように、壁に断熱材を入れるようなことをしました。
Quma これからリノベをされる方へ、アドバイスはありますか?
旦那様 やっぱり結局は自分たちで決めなきゃいけないので、自分たちがどうしたいかっていう意思を ちゃんと明確にすることだと思っていますね。
Quma 説得力が違う…。
旦那様 あとは、「こういうことができないか?」という可能性をきちんとご相談することかと思います。思ってることは口に出して、それを伝えたら見える化していただける。それを、リノベーションする側としてちゃんと準備するっていうことが1番大事かなと思います。
Quma そうですね。もちろん、具体的なイメージがない段階で相談していただくこともウェルカムなのですが、イメージやこだわりがある場合はメモしておくなどがあるといいかもしれませんね。
旦那様 あとは、それぞれの建具の寸法に合わせてソファーや家電を揃える必要がありますよね。
細かい寸法まで決めていってからわかることもあったりして、自分たちで用意できる範囲は変わってくるので、気をつけたほうがいいと思いました。
Quma むしろ決まっている家具家電があれば、それが入るように設計することもありますし、どちらを先に決めるか?という話も相談のポイントかもしれません!
その後の暮らし
旦那さま、会社でリノベ大使になる。
リノベのプロセスを存分に楽しまれたお二人。
「リノベを通じて動線やものの配置を考え直したら、“そもそも生活するとは?”ということに立ち返ることができて沢山の発見がありました」と学びを口にする旦那様。続いて奥様も「自分たちが図面上で想像してたものが実際に出来上がっていくのを毎週見るのも、そこに住むこともすごく楽しい!」と喜びの声を伝えてくださいました。
以前の生活では、手狭なことが理由でお子さんとご夫婦の生活リズムの違いに苦労したことも。新たに子ども部屋も作業部屋も別でつくることができ、快適な暮らしが送れています。
「社宅制度が変わって家のことを考え直しているのは同僚みんな同じ。中古物件を買ってリノベーションした方がいい!っておすすめをしています」と旦那様。会社内でリノベ推進大使になられたようです。
リノベに至る経緯は何であろうと、何も知らない段階からでもここまで楽しめるのがリノベの魅力。
これから、どんどん情報が一般化して誰もが良い情報にアクセスできるようになれば、Kさまご夫妻のようにほとんど独立した形で計画をするようなリノベの形も増えていくのかもしれません。