フルリノベーションとは?費用相場やメリットデメリットまで徹底解説!
住まい探しをしていく中で耳にする機会が増えてきた「フルリノベーション」という言葉。「フルリノベーション」て聞いたことはあるけれど、具体的にどのようなものなのだろう?という疑問にお答えすべく、メリットやデメリット、費用相場、実際の事例なども交えて分かりやすくご紹介していきたいと思います。
目次
フルリノベーションの基本知識
・フルリノベーションとは
リノベーションとは「中古住宅を、ライフスタイルに合わせてつくり変えること」をさします。
間取りや内装を自分の暮らし方に合わせたり、水・電気・ガスなどのライフラインを新調したり、風通しや断熱性といった住性能も必要に応じて改善したりなど、理想の暮らし方が実現できるように、住まいを変化させることです。リノベーションの中でもリビングだけをリノベーションする部分リノベーションや、給湯器や水回りの設備交換だけなどのリフォームに近いものもあります。それに対してフルリノベーシとは住宅を骨組みだけのスケルトン状態に戻して、住まい全体をリノベーションすることをさします。
新しく間取りを考えたり、配管変更なども可能ですので水回りの場所を変えたり、断熱効果を高める工事なども行うことができます。既存の住宅を利用しながら、注文住宅のように住まいを一から作り上げることができます。
・フルリノベーションのメリットデメリット
フルリノベーションのメリットとデメリットについてお話ししていきます。
メリット①デザインにこだわることができる
フルリノベーションでは注文住宅のように、間取り、設備、壁紙など全てを一から考える事ができます。。新築マンションでは選択できるのは壁紙やキッチンカウンターの高さ程度などが多いので、こうしたデザインにこだわることができるのは大きなメリットと言えます。
メリット②自分のライフスタイルに合わせた間取りにできる
新築マンションや既存の住宅の設備の入れ替えなどのリフォームですと、どうしても暮らしに合わせた間取りの変更までは行う事が難しいのですが、フルリノベーションでは、配管の位置の変更なども可能なので「水回りを回遊できる導線の間取りにしたい」など、ご自身の暮らしに合わせた間取りにすることが可能です。
住宅や設備によっては配管位置の変更など難しい場合もありますが、「どう暮らしたいか」というライフスタイルを中心に住まいを考えられるのはフルリノベーションならではの醍醐味といえます。
メリット③建て替えや新築購入に比べて価格メリットがある
既存の住宅を利用してのフルリノベーションは、新築の物件購入に比べて低コストに抑えることが可能です。また、ご自身で設備や内装材を選ぶことができるので、こだわりたい箇所とコストを重視したい場所のメリハリをつけることもできますので、予算に応じてコストダウンが可能です。
メリット④立地の選択肢が多い
新築マンションの購入となると限られた立地の中からしか選ぶ事ができませんが、リノベーションの場合は、中古住宅から選ぶ事ができるので、幅広い条件から探すことができます。住み慣れた地域や愛着のあるエリアに住む事も可能です。また、既存の住宅ですと実際に訪れて眺望を確認したり、住宅周辺の住環境を実際に確認することもできるのも大きなメリットです。
メリット⑤資産価値が減りにくい
一般的に広告費などが上乗せされてる新築マンションは購入してすぐに2〜3割程度資産価値は下落すると言われています。これに比べて中古住宅では、純粋に購入時点での資産価値での金額になりますので、資産としては下落しにくいといえます。また、中古住宅の方が固定資産税が抑えられるというメリットもあります。
次にデメリットについてもみていきましょう。
デメリット①実際に入居できるまで時間がかかる
中古マンションを購入してフルリノベーションを行う場合、実際に住めるまでに時間がかかるため注意が必要です。一般的に、フルリノベーションをするには、設計に2~3ヶ月程度、工事に1~3ヶ月程度、合わせて4~6ヶ月程度かかることが多いです。また、マンションは、管理組合の承認を得なければ工事に着工できないケースが少なくないため、申請から承認までにかかる期間も含めると、工期には余裕を持つことが大切です。
デメリット②住宅ローンの金利が高くなる可能性がある
中古マンションを購入しフルリノベーションを行う場合、ほとんどの方はローンを利用することが多いと思います。リノベーション費用については、一般の住宅ローンが適用されず、別の「リフォームローン」を利用する必要があります。このリフォームローンは一般の住宅ローンよりも金利が高くなる傾向にあるため注意が必要です。自己資金をなるべくリフォーム費用に充てるなどするとよいでしょう。
・フルリノベーションの流れ
先ほどもお話ししたように、フルリノベーションの場合は特に大掛かりな工事になるため、工事だけでも1~3ヶ月ほどかかります。結婚やお子さんの学校の入学などの新生活に合わせて入居するためにはスケジューリングをよく確認することが大切です。参考に、中古マンションを購入してフルリノベーションする場合の一連の流れをご紹介します。
<入居の24〜8ヶ月前>①物件を探す
まずは中古物件を探すことから始めましょう。お住まいになりたいエリアや、こだわりたいポイントなどを絞り、優先順位をつけることが大切です。
また、エリアや価格だけでなく「インスペクション(建物検査)済みであるか」や「地震に対応した建物なのか(制震・免震・耐震)」や過去の大規模修繕の記録をチェックしたり、建物の築年数から「旧耐震基準」か「新耐震基準」なのかも確認しておくと安心です。
<入居の12〜7ヶ月前>②リノベーション会社を決める
物件探しと並行して行いたいのがリノベーション会社を決めることです。リノベーション会社で物件探しも一緒に行ってくれることもありますので、合わせて相談してみるのもいいと思います。リノベーション会社の方が適したマンションの選び方に詳しいため、物件を購入を決める前にぜひ相談してみてくださいね。ローンを考える際にも、リノベーション費用などを踏まえた上でトータルの費用を踏まえ物件を購入した方がいいので、ぜひ、早めに相談をはじめてみてください。
<入居の9〜7ヶ月前>③住宅ローン(リフォームローン)の審査
物件が決まったら、申し込みと同時にローンの事前審査へと進みましょう。フルリノベーションの場合住宅購入資金は「住宅ローン」、リフォーム資金は「リフォームローン」とそれぞれ別のローンがあります。個人よりも実績の多いリノベーション会社に間に入ってもらったほうが金融機関との交渉がしやすい場合もありますので、いずれにしても相談のできる会社探しが大切になってきます。
<入居の7〜5ヶ月前>④契約&仮住まいの手配
住宅ローンの事前審査が通ったら、いよいよ売買契約です。
契約書類の内容は難しい部分も多く、当日の説明だけでは理解できない点も出てくるかもしれません。可能であれば事前に重要事項説明書の内容をチェックしておくことが重要です。元々お住まいのお家をリノベーションする場合は、工事期間用の仮住まいの手配も一緒に行いましょう。
<入居の4〜2ヶ月前>⑤工事中の進捗チェック
いよいよ工事がスタートしたら週に1度は現場を見に行くことをおすすめします。
実際に家が出来上がっていく様子を見る事ができるのはとても楽しいですよ。また、中古住宅ならではの、解体をしてみたらできる工事が変わってしまうことや、追加工事が必要になることもあります。実際の現場を見たり、リフォーム会社や職人さんに質問しながら進めることで、納得のいく対処方法を決めやすくなります。
<入居の1〜2ヶ月前>⑥引っ越し準備〜入居
引っ越しの準備は早めに行いましょう。早めの予約であれば費用が安くなる可能性もあります。また現在、賃貸物件に住んでいる場合は、「退去の×カ月前までに」手続きをするというルールが定められているため、現住居の契約書類もしっかりチェックしましょう。
その他、子どもの転校手続きやインターネットの契約手続きなども確認しましょう。
フルリノベーションの費用相場
つぎに、フルリノベーションを行う際の費用相場についてお話しします。中古マンションのフルリノベーションでは平均的には600万円〜1000万円ぐらいかける方が多いです。工事項目別に以下のようになっています。リノベーションならではの解体工事費用や配管工事費用なども発生します。
解体工事
大工工事
内装工事
電気工事
ガス工事
衛生設備工事
その他工事
諸費用
フルリノベーションを成功に導くポイント
ここまでで、フルリノベーションについてだいぶイメージができてきたでしょうか。以下の項目に当てはまる方には中古マンションのフルリノベーションがおすすめです。
フルリノベーションがおすすめな人はこんな人
●趣味やライフスタイルにこだわりがある
●住みたいエリアが決まっている/駅近に住みたい
●資産価値が下がりにくい家を購入したい
●売られている家にピンとこない人
フルリノベーションを成功に導くポイント
間取りを一から考えたり、こだわった内装を作ったりとさまざまな住まいを実現できるフルリノベーション。自由に住まいを造る事ができるからこそ、満足いくリノベーションにするには3つのポイントがあります。
①やりたいことを明確にする
選択肢が多いからこそ、あれもやってみたい、この設備も欲しい!などやりたいことはたくさん出てくると思います。全てを同時に叶えることは難しく費用もかさみがちです。そのため、リノベーションをする中で一番やりたいこと、大切にしたいことをお住まいになる家族皆で相談し、絞っていくことが大切です。
②生活動線を重視する
やりたいことがはっきりとしたら、それを実際に生活の場に落とし込んでいく作業も大切です。いくらとてもおしゃれな住まいでも、暮らしにくいとストレスとなってしまうため、実際の暮らしを想定して生活動線を考えてみましょう。フルリノベーションされた住まいの見学などに足を運んで見るのもいいでしょう。
③コーディネーター(営業)と感性が合うか
また、リノベーション会社の人と感性が合うかも大切なポイントです。リノベーションには設計士や工事関係者など多くの人が携わりますが、最も大切なのはコーディネーター(営業)とのやりとりです。コーディネーターがお客様からの要望を把握した上でさまざまな提案や手配を行うため、ぜひ信頼できるコーディネーターを見つけてみてください。子育て中の女性なのか、趣味に詳しい男性なのか、など得意分野も異なるので、同じ会社の中でも複数のコーディネーターに会ってみるのもおすすめです。
実際のフルリノベーション事例
最後に、実際のフルリノベーションの事例をご紹介します。それぞれのお住まいのこだわりポイントも合わせてご紹介します。
・愛犬との暮らしも健やかに。光差し込むLDKを中心とした暮らし
愛犬と快適に暮らすこと、家族が過ごす時間が長いLDKを重要視されたお住まいです。住みたいエリアが決まっていたこと、資産価値が下がりにくい家をご希望されフルリノベーションをされました。
愛犬が近くに大きな公園がある立地を選ばれました。LDKでは、収納に収まりづらいペットのゲージやペット用品もすっきりと収納できる作りにし、カフェのような雰囲気のキッチンにしました。
・インテリアが映えるラグジュアリーな空間
趣味やライフスタイルにこだわりがあったお施主様。ご自身の好きな空間を作り上げたいというご希望でリノベーションされました。キッチン天板や作業台、さらにダイニングテーブルには全て1枚ものの大理石を使用し、造作したり、海外製の大きな食洗機を導入されたりとこだわりの詰まった空間になっています。元からお持ちだった絵画などが映える空間になるよう、照明配置にもこだわりました。
・朝起きて外出するまでを心地よく
物件を探したものの既存の住宅を見てもなかなかピンとくるものが見つからなかったというH様。お家を探すなら「新築で買うよりも自分の好きなようにできるなら、リノベだな」と考えられたそうです。生活動線に合わせた住まいにすることで、すっきりとし片付けの時間も減り暮らしやすく、置く家具なども決めてから設計していったため、全てがピッタリと収まるすっきりとした心地よい空間となっています。
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