縦長リビングを最大限活用するレイアウトとは?\おしゃれな実例カタログ集/
縦型リビングは壁面が多く家具を配置しやすい一方、狭さや暗さを感じやすいので「うまく使いこなせていない…」とお悩みの方も多いはず。 今回は縦長リビングの特徴や、その魅力を活かしたレイアウトのポイントを解説します。
目次
縦長リビングとは
まずは日本の戸建て・マンションに多いリビングの形と、それぞれの特徴についてみてみましょう。
リビングの形
日本の住まいで多いリビングの形は、おもに次の4種類。
縦長リビング:入り口からみてリビングとダイニングが縦に並ぶ間取り
横長リビング:入り口からみてリビングとダイニングが横に広がっている間取り
正方形リビング:横幅と奥行きが同じ、もしくはそれに近い間取り
変形リビング:マンションなどの角部屋にみられる変形タイプの間取り
なかでも長方形の「横長リビング」と「縦型リビング」は、戸建て・マンション問わずさまざまな住宅で目にする間取りです。
横長リビングには、長辺に大きな窓が設置されている場合が多く、実際の帖数よりも広く見えやすいのが特徴。一方今回のテーマでもある縦型リビングは、壁の面積が広いため家具をレイアウトしやすい間取りです。
縦長リビングのメリット
では、縦長リビングにはどのようなメリットがあるのかみてみましょう。
家具をレイアウトしやすい
壁をデコレーションして自分好みにアレンジできる
リビングと隣接した部屋をフレキシブルに使える
縦長リビングは壁の面積が広いため、家具を置きやすいしやすいのが大きなメリット。横幅の広い3人がけソファや、大容量の収納家具も壁に沿って配置できます。
壁紙を張り替えたり、絵画やポスター・家族の写真などを飾ったり、リビングを自分好みにアレンジしやすいのも嬉しいポイントですね。
また、リビングと隣接した部屋をフレキシブルに使えるのも、縦型リビングならではのメリット。扉を開けてリビングの一部として広く使う、来客時には独立した空間にするなど、さまざまな用途で活用できるでしょう。
縦長リビングのデメリット
家具を配置しやすい縦長リビングですが、一方で次のようなデメリットもあります。
圧迫感が出やすい
部屋の奥まで光が届かない
ダイニングとリビングを仕切りにくい
縦型リビングは横長リビングよりも窓が小さく壁に囲まれた空間なので、圧迫感が出やすいのがデメリットです。窓からダイニングやキッチンまでの距離が遠いため、部屋の奥まで光が届かずに暗さを感じることも。
また、リビングとダイニングのスペースを仕切りにくいのも難点です。レイアウトによってはテレビとソファの間が生活動線になるので、テレビの前を家族が何度も通って見えにくいかもしれません。
縦長リビングを活かすポイント
メリット・デメリットを踏まえて、縦長リビングの特徴を活かしたレイアウトを考える4つのポイントを解説します。
壁面を有効活用する
縦型リビングの魅力は、壁面を有効活用できること。住まいに備え付けの収納が少なくても、壁に沿って大容量の収納家具を設置することで、収納不足を解消できます。隠す収納から見せる収納まで、インテリアを最大限楽しめるでしょう。
壁紙を張り替えたり、お気に入りの絵やポスターを飾ったりなど、こだわりや個性を大切にした空間づくりも可能。家族みんながくつろげる幅広のソファも置けるので、家具を購入する際の選択肢も広がりますね。
光と風の通り道を確保する
窓からキッチンやダイニングまでの距離が遠い縦型リビングでは、光と風の通り道を確保することが大切です。うまく換気できないと、リビングにニオイがこもったりジメジメしたりと快適には暮らせません。
たとえば室内窓を設置したり、シーリングファンやサーキュレーターを取り入れたりなど、部屋の奥まで光と風が通り抜けるような工夫をしましょう。
生活動線を意識する
家具を配置しやすい縦型リビングですが、生活動線を意識することも大切です。キッチンカウンターとダイニングテーブルをくっつけてT字型に配置している家庭も多いですが、テーブルの後ろがデッドスペースになってしまうことも。
キッチンからダイニングへ料理を運ぶ動線・洗濯物を干すときにベランダへ出る動線・リビングダイニングで使うアイテムを片付ける動線など、さまざまなシチュエーションを想像して、回遊性のあるレイアウトを考えてみましょう。
照明計画を慎重に行う
縦型リビングは横長リビングよりも窓が小さくケースが多く、自然光が部屋の奥まで届きにくいのが難点。部屋の明るさを確保するためには、照明計画を慎重に行うことも重要です。
とくにキッチンやダイニングは料理・勉強など細かい作業を行う空間なので、手元が暗く不便を感じないように必要な明るさを照明で補いましょう。
ただし日中と夜間では必要な明るさが違うので、調光機能がついた照明や間接照明などを組み合わせて、いつでもくつろげるような照明計画を立てるのがおすすめです。
実際の縦長リビング事例は?
ここでは、QUMAが手がけた縦長リビングの事例をご紹介します。特徴を活かすポイントに注目しながら、理想のレイアウトをイメージしてみましょう。
重心を変えながら暮らせるN様邸
3LDKから1LDK+ワークルームへとフルリノベーションしたN様邸。コロナ禍でリモートワークになり、家の中でも居場所を変えることで気分転換できるような住まいを目指しました。
N様邸のLDKは22帖。ダイニングとリビングが縦長に配置されていて、キッチンはダイニングと横並びの間取りです。
窓から離れているリビングが暗くならないよう、玄関側にある寝室の壁に室内窓を設置。玄関側の窓→室内窓→リビングの窓が一直線に並ぶように設計しているので、風がよく通り縦型リビングのデメリットを解消しています。
またダイニングテーブルやソファーなどの家具の高さを変えたり、照明の回路を分けてどちらかだけ明かりをつけたりなど、縦長リビングの特徴を活かしたメリハリのある空間が完成しました。
壁面収納のおかげで物が多くても散らからないT様邸
リノベーション前は棚を置いたり一部屋を納戸として使ったりしながらも、物が溢れてしまう状況だったT様邸。物が多くても散らからないリビングを目指して、縦型リビングの形を活かした大型の造作収納をつくりました。
床から天井まで可動棚になっているので、収納するアイテムに合わせて高さを自由に変えられるのもポイント。「いつどこに何をしまうか」という生活動線まで視野にいれて、片付けのしやすさを追求しました。
日当たりはよいものの窓からキッチンまでの距離が遠いため、照明を点在させながら必要な明るさを補っています。
完成したLDKは収納やキッチンなど木材をベースにし、天井はコンクリートあらわし。アウトドア用のチェアや低いクッションソファーで圧迫感を減らし、可変的な空間に仕上げました。
お気に入りの家具や雑貨に囲まれたN様邸
ワンルームマンションを購入しリノベーションしたN様邸。ダイニングキッチンと居室の間の壁を取り壊して、広々とした縦型リビングをつくりました。
壁面の多い縦型リビングの特徴を活かして、ご家族から譲り受けたアンティーク家具を各所に配置。これらの家具を置くことを前提に進めていたからこそ、壁紙や内装は飾り立てずにシンプルでナチュラルに仕上げました。
全面ではなく壁の一面をグレーのモルタル調に、フローリングは落ち着いたブラウンの映える無垢の板をチョイス。角部屋ということもあり、2面に窓が設置されているので暗さは感じません。
思い入れのある家具や雑貨を余すことなく並べた”じぶん空間”は、壁面の多い縦型リビングだからこそ叶う暮らし方といえるでしょう。
QUMAに相談してみよう
縦長リビングを最大限活かすためには、次のポイントを意識しながらレイアウトを考えましょう。
壁面を有効活用する
光と風の通り道を確保する
生活動線を意識する
照明計画を慎重に行う
とはいえ、住まいの間取りは一つひとつ違うので「うまくレイアウトできるか不安…」という方もいらっしゃるかもしれません。
そんなときは、QUMAに直接相談してみてください!ご家族の暮らしを一つずつ整理して、あなたにぴったりの間取りをご提案させていただきます。