ひろびろ収納と無垢フローリングの落ち着く部屋づくり。
賃貸にお金を払いすぎるのはもったいない、どうせなら買ってしまおう!と考えたF様。アウトドアや旅行が好きなF様にとって、こだわりポイントは玄関脇の大きな収納。シンプルながらも素材にこだわったF様の一面が伺えるリノベーション。
ローカルとシティの要素がほどよく混ざり合い、都心へのアクセスも抜群な三軒茶屋駅からほど近いエリアに佇むマンションの一角です。
白を基調とした日当たりの良い部屋に、アウトドア好きならではのこだわりポイントを散りばめた、落ち着きのある爽やかな部屋が完成。さてどのような暮らしをしているのか覗いてみましょう。
リノベ前のストーリー
どうせなら借りるより買ってしまおう!
関西から就職と同時に上京した頃から、三軒茶屋の1Kの賃貸でひとり暮らしをしていたFさんは、都内のIT企業の商品開発部で働かれています。「ごましおくん」という一匹のハリネズミと一緒に暮らしながら、休みの日は仕事の仲間たちと趣味のアウトドアに出かけられるそう。取材当日にも「今日はこれからベトナム旅行に行きます!」と言うように、海外旅行にも頻繁に出かけるアクティブな方です。
ちょっと歩けば老舗の魚屋さんなどもある三軒茶屋。渋谷や都内へのアクセスも抜群で生活や交通に不便することはありません。Fさんは「近くに友人も住んでいて、雰囲気も好きだから愛着ありますね」と語ります。
「借り続けて東京に暮らすなら買ってもいいのでは?」とマンションの購入も視野にいれていたことと、「三軒茶屋で、今の1Kの部屋より広い部屋に引っ越したい」という2つのことが重なって不動産屋に相談に行ったFさん。
中古マンションを購入することになりましたが、「古くなっているので、リノベーションが良いのでは?」と提案を受け、初めてのリノベがはじまりました。
賃貸として貸し出したり、売却をすることも視野に入れていたFさんは、誰が見ても「いいですね」と思うような、一般的にいう“素敵なお部屋”にしようと考えていました。
けれど、相談を始めていくにつれて「山登りやキャンプが好きで、その道具をしまう場所が欲しい」「キッチンに立つ頻度が高いからキッチンは広くしたい」「洗面台は広めで、引き出しタイプで収納できるものがいい」と、好きなことや暮らしに対する理想がたくさん出てきました。そのうちに、一般的にいう“素敵なお部屋”にするという希望よりも「自分らしい部屋」をつくる方向に変わっていったのだそう。
こだわりポイント
アウトドア好きでアクティブな人の部屋づくりって?
玄関を開けてすぐ横に広々とした収納スペースがあるのが、この部屋の個性的なポイント。
以前の住まいでは、日常生活では使う機会のないテントや寝袋などのアウトドアグッズがクローゼットの大半を占めてしまうことに頭を悩ませていました。そこで目をつけることになったのが、玄関先の丸太のような巨大な給湯器とお風呂のあった1メートル×4メートルくらいのスペース。
ここを広々とした収納スペースに生まれ変わらせ、物の大きさによって高さの変えられる可動式の棚を付けました。
床を無垢のフローリングにしたのも自然とアウトドアが好きなFさんならではのこだわりです。無垢材は木本来のぬくもりや素材感を活かせるフローリングです。
「日当たりの良い晴れた日に、この床でお昼寝をすると気持ちいいんですよ〜」と教えてくれました。
もうひとつ印象的なのは、白が基調の部屋に落ち着いた深めの手触り感のある緑色の扉を合わせていることです。
ここのポイントは最後まで悩んで考えて、相談しました。
「どの色とどの色が合うとか全然わからなかったし。だけど、全部白だとのっぺりしてしまうということで、ポイントごとに色を取り入れていくことになりました」と、最初に色を決めるときは、とにかく全部白で!と答えていたFさんでしたが、施工途中の段階で見本を貼りながら実際に見たり相談したりしました。その結果、扉や天井に色を取り入れて立体感を出すことにしたのでした。
思い出話
リノベの思い出語り with Quma
Quma いやあ、水回りのレイアウトをこねくり回すように一緒に考えたのが思い出されます。
Fさん そんなこともありましたね〜。トイレの扉がどっちについて、洗面所とお風呂の向きはどうするかってかなり時間をかけて相談しましたね。
あとは、玄関から入ってキッチンとお風呂の間の廊下の幅とか、広すぎるかな〜と心配していたんですが、全然そんなことないですね。いいかんじになってます。
Quma そうそう、よかった。このぐらい幅があったほうがいいね。狭くても不便だし、広すぎる必要もないですし。
他に印象に残ってることはありますか?
Fさん そもそも、一箇所ずつ色とか素材とか入念に相談したりするのは、これまで体験したことがなかったので新鮮でしたね。素人っぽい質問をたくさんしましたよね(笑)
Quma ですよね。こだわってひとつひとつ選んでいけるのはリノベの良さでもあり、手間のかけ方でもあるのかも。
僕的に印象深い手間をかけたことといえば、これかな!!
無垢材とキッチンの床に切り替えを入れるかそのままにしておくかに悩んだこと。
Fさん でた〜。こんなところまで悩むのか!?といわんばかりの。
結局入れておいてよかったと私は思ってます。
Quma こういう細かいポイントも大事。
そのあたりは、わりと僕が「絶対気に入りますよ!」ってゴリ押しした場面も多かった気もするけど(笑)
Fさん ゴリ押し多めでしたね(笑)でも、「こうしたい」って家に求めるのがそもそも知識がなかったりして難しかったりするんです。特にドアのつけかたとかイメージしずらいな、と思ってたけど、趣味とか好きなことの話をしたり「こういうのがいいいかな〜」ってイメージを言ったら、私の好みを理解してくれて「これとこれとこれでよさそうですね!」って提案してくれたので、知らなくてもなんとかなるんだな、と思いましたね。
Quma 「なんとなくのイメージは伝わらないかもしれないからいいや」っていう派の人もいらっしゃるので、ちゃんと言ってもらってよかったです。
僕もアウトドアが好きなので、Fさんとはかなり意気投合しましたよね!一緒に飲みに行きたいぐらいです。
Fさん 親近感ありましたね〜。ぜひ、飲みに行きましょう!
その後の暮らし
たこ焼きパーティーしちゃいました。
さて、リノベが終わってからFさんはどんな暮らしをしているのでしょう。
住みはじめてからは、玄関先のオープンな収納スペースをどうしたらキレイに見せれるか?と試行錯誤したり、友人を招いてたこ焼きホームパーティーをしたり、会社の同僚たちに引越し祝いを促してみたり、と新しい暮らしを楽しんでいるそう。
これからはどんなふうに暮らしてみたいですか?という質問に、「ハリネズミがいても広いと感じられるほど、とっても広くなったんですよ。余裕も生まれたので植物を置いてみようかな?食べられる植物ならパクチーとかでしょうか?」と冗談まぎれに答えてくれました。