キッチンカウンターとダイニングを一緒にしたら、喫茶店のような団らん空間ができました。
戸建てやマンションなどが多く並ぶ住宅地、大田区大森エリア。これまで住まわれていたマンションから住み替えることになり、中古マンションリノベを選んだ50代のYさまご夫婦。大学生と20代の娘さんおふたりとの家族4人暮らしが、再スタートしました。
LDKにはダイニングテーブルがあって、ソファーがあって、テレビがあって…。
モデルルームのように家具を並べてしまうのは何故でしょうか。
いまの暮らしを選んでいるのは自分であり、自分たちのはず。でも、改めて0から良い空間を考えてみることや、より多くの人が暮らしやすいように作られたものに疑問をもつということは難しいことかもしれません。だからこそ、リノベを選んだら“自分たち”に近づくような変化を感じてほしいのです。
今回リノベされたYさまは、リノベを機に、キッチンとダイニングを融合させるように広めのカウンターをつくることで、“自分たちらしい暮らし”をつくっていく一歩目を踏み出しました。
リノベ前のストーリー
これからも人生を落ち着いて歩めるように
大田区大森エリア。東京23区内のなかでも住宅地が多く、落ち着いた雰囲気が暮らしやすいと人気になっています。
特に旦那様は住み慣れてきたエリアで、娘さんおふたりも生活圏が変わらないほうが良いとの判断から、エリアは変わらない住み替えとなりました。
50代のおふたりはこれから先、夫婦2人になっていく人生を考えることも多くなってきた頃。以前の住まいではお庭があったものの、夏場の草刈りも面倒になってきてしまっていたとか。「若い頃は楽しかったんだけどね」と微笑む旦那様。
戸建て住宅も候補として見ていたそうですが、エリア内ではどうしても窓を開けたときの閉塞感があること、家の中で階段を上り下りすることなどを考慮すると、マンションのほうに軍配があがりました。
今回の物件は周りに高い建物も少なく、眺望と明るさが気に入り即決することになりました。
「買うなら自分たちでリノベをしてみたい」と購入する前からリノベーションをして住むことを前提としていたというお二人。
奥様がやりたいことや叶えたいことをまとめた資料には「住んでいるところの不満を解消したい」「収納をしっかりつくって、片付きやすく掃除しやすい家に」などが綴られていました。
QUMAが出展していたリノベーションセミナーでの出会いから、旦那様と担当スタッフの息が合い、QUMAでリノベを決めていただきました。
こだわりポイント
キッチンとダイニングを0距離にしたら?
長方形3LDKの間取りは大きく改変せず、和室とリビング間の壁を取り払い、スライドドアでの開閉式へ。キッチンの向きを変え、空間を広く感じられるように設計しました。
全体の雰囲気は落ち着いたトーンで、安らぎを感じさせます。抜けが良い眺望で日当たりも良好。ライトグレーの壁紙は、差し込む陽の光をやわらかくしてくれるようです。
床材は暗めのブラウンです。「サンプルを実際に部屋であてて見たりしながら決めました。全面に貼ったときの印象とサンプルの印象は結構違いましたね」と旦那様。
以前の住まいでは置き場所に困っているものがあることが悩みでした。クローゼットも共有で使っており部屋の行き来があるなどのポイントを、今回のリノベで解決していくことに。
玄関横にご夫婦の洋服や靴などの大型のクローゼット、娘さんおふたりはそれぞれの部屋に、寝室にも寝具などの大型収納、リビングにもちょっとした書類や掃除機などを片付けるスペースを作りました。
“QUMAでリノベをするなら、収納を自分たちに合わせてつくれるのは当たり前”と言っても過言ではなく、それぞれの物量や生活動線を考慮した収納をつくることができます。
既存のキッチンから向きを90度変え、キッチンカウンターとダイニングテーブルが一体化した造作家具を取り入れ、ゆったりとした喫茶店のような心地よさが生まれました。
テーブルは丸くカーブすることで意匠が加わり、空間も広く感じられます。また、ぶつかって怪我をすることもなく安心です。
キッチンカウンターは調理台の延長として、色々なものを置くのにも困らないと絶賛です。バタバタする朝の時間にも、お皿を運ぶ必要もなし。カウンターの段差を上げ下げするだけで完結です。
冷蔵庫はキッチンの入り口側に置くことで、キッチンの中まで入る必要がなく、家族の誰でも手に届きやすいのもポイント。座ったままでも冷蔵庫を開けられるのだとか。
「ドレッシングとかもカウンターにズラって並べたりして楽しいですね(笑)こんな風に振り返って冷蔵庫開けちゃうんですよ!」と実際に再現してくださり、お茶目な一面もある奥様でした。
廊下側まで続くテーブルの上部はちょっとしたインテリアや小物スペースになっています。
小上がりにするかどうか迷ったという、ご夫婦の寝室。マンションリノベでは窓が変えられないため、隙間が生まれてしまうことや、梁もあり天井高に対して床があがってしまうと旦那様の身長ほどになってしまうこともあり、フラットに。空間としてつながりがあるため、リビングからの延長としてリラックスタイムを過ごせそうです。
優しい桜色をあしらった畳で、モダンな雰囲気に。フローリングとの切り替え部分も自然なつながりです。「変わった色がいいなと思って。緑だと普通じゃないですか」と楽しげにお話してくださる旦那様でした。
相談当初から優先度が高かったという洗面所のダブルボウル設置で、朝の混雑が解消されたそう。家族の下着・パジャマ類もしまえるように洗面脇には収納棚を大きめに設えました。洗濯機からそのまましまうことができ、導線としてもスッキリとさせることができました。
娘さんお二人の部屋は娘さんそれぞれが壁紙をセレクトしました。以前の住まいでは、娘さんと旦那様がクローゼットを一部共有されており、部屋同士の移動もあったのだとか。今はそれぞれの部屋に収納を構えることができ、そんな小さな暮らしの悩みも解決することができました。
LDKに隣接する窓には、内窓を設置しました。補助金をもらえるタイミングに合わせ、リノベから1年ほどが経った後の取り付けでした。「日当たりが良いので冬でも暖房を効かせる必要がなくなりました。感じる寒さも、温度も本当に違うので付けてよかった!」と奥様。
思い出話
QUMAとリノベの思い出話
Quma 改めてここに座らせていただくと、喫茶店のような感じでとても落ち着きますね〜!
奥様 どちらかというとスナックですよ(笑)
Quma なるほど、ママさんにも見えますね!(笑) いつもの紅茶、おいしいです。
Quma 暮らし始められてからは1年ほど経っておられますが、いま振り返ってみて
これからリノベをされる方へのアドバイスはありますでしょうか?
奥様 イメージを固めることは大事だけど、余白も残しておくことが大事かも…と思います。
Quma そうですね。イメージと違ってしまう箇所は必ずありますね。プロの目から見たときにいろんな視点があるんです。マンションリノベ故の物理的難しさや、予算的難しさ。
奥様 ガチガチに固めても、やれることやれないことは必ずあるんですよね。
寝室は小上がりにしてみたいね、なんて話していました。でも、窓と天井高はマンションの都合上変えられないから、天井高があまり高くないのに小上がりにすると、頭をぶつけてしまうかもしれない・・・なんていう話になりました。
Quma そうですね、どうしても変えられない部分から逆算する必要はでてきたりしますね。
奥様 あとは、50代のうちにやっておいてよかったですね。
やっぱり気力や体力、判断力的にも60代になってしまっていたら大変だっただろうなと。
Quma なるほど。良いタイミングだったんですね。
奥様 住宅関連は、手続きとかも煩雑ですし。
40代はまだ夫婦二人になる生活がイメージがつかなかったと思います。
子供たちも大きくなってないし、子供中心の家づくりになってしまうような…。
Quma そうですね、QUMAの住宅リノベでも30代前後ではじめて住宅を購入されてリノベされるような方が7〜8割。まさに、子育てを中心に考えられる方も多いです。
奥様 大きなことやれる最後の年代だなーと思っていたんです。本当によかったです。
Quma よかったです!
旦那様とはスターウォーズが好き同士ということで一番盛り上がりましたね!
フォースがつないでくれたんだな〜(笑)
旦那様 たしかに「フォース」感じましたね〜(笑)
一同 (笑)
その後の暮らし
いくつになっても、きっとこの家で
開放感あふれるLDKで再スタートしたYさまご家族の暮らし。暮らしぶりを伺うと、旦那様は「夜は暗めの照明にしているので、すぐに眠くなって寝ることができますね」とほほえみます。
これからの暮らしについては、「広々としたリビング空間に、ソファーやコタツとか、象徴的な椅子とかを置いてもいいかな〜なんて考えています」と奥様。
リノベについて語ってくださった奥様のあつい眼差しを、QUMAスタッフも、旦那様も、これから先何度も思い出すことでしょう。