洗面台は廊下に、クローゼットは家族4人まとめて。都心での暮らしに余裕を生みだす導線設計。
渋谷区内エリアでリノベーションをされたKさんご家族。収納設備や動線をしっかりと整えることを意識し、洗面台を廊下にだしたり、クローゼットは家族4人全員分おさまる大容量ウォークインをつくったりしました。
あなたの家のなかで、空間を有効につかえていない部分はどこでしょう。
「下駄箱の前にモノが溜まる」「なんかしまうのも出すのも微妙な収納設備」など感覚的なことでもいいのです。
そういう小さなシコリをひとつずつ取り除きながら、快適な暮らしを追求できるのはリノベならでは。
テイストを個性的にすることが取り上げられがちですが、設備や収納を柔軟にカスタマイズできることも、大きな魅力です。
今回リノベをされたKさんご家族も、収納と動線を整えることで納得感のある暮らしを手に入れたのでした。
リノベ前のストーリー
残された選択肢こそ、リノベだった。
家探しはお子様が小学校に入学するまでに、と決めていたKさん夫妻。戸建てかマンションか、新築か中古か、賃貸か購入か。Kさんたちが「自分たちにとって一番住みやすそう 」と感じたのは中古マンションを購入してリノベすることでした。
新築物件はきれいだけど住宅設備も最新すぎたり、リノベ済み物件もいいなと思えばかなりの人気で間に合わなかったり、4人家族で住める賃貸は賃料が高すぎたり…。
何度も繰り返した家探しの波を乗り越え、ずっと気になっていたというリノベに落ち着くことになったのでした。
代々木での暮らしを経験し、渋谷区の制度や教育環境の良さを感じていたため、エリアは渋谷区にしぼって見ていました。新耐震基準の83年以降の物件を中心に探して条件に合致したのが、購入する4年前にも一度内見していたマンションの物件だったのだとか。
こだわりポイント
無駄がないから余裕が生まれる。
全体を通して、収納場所はひろびろ設けながら、動線やそれぞれのモノが管理できるようにしっかりと計算しつくされた家づくりが実現しました。
シンプルな中にアクセントとなる色やパターンを使って遊び心も取り入れ、Kさん家族のにぎやかな暮らしを彩っています。
とことん比較して決めたというキッチンの型。既存の制限や、あらゆる視点から検討した結果、シンクとコンロが平行になっているⅡ型を導入することに。対面する形でデスクスペースをつけたり、リビング側が見通せてお子さんとのコミュニケーションを取りやすいことなどが決め手となりました。
奥様が憧れていたというパントリーは、入り口をR型にすることでキッチンスペースにワンポイント加えることができました。家全体で使う紙類などのストックを一括でここに置けて、なにが不足しているかも一目瞭然。
「育児中、子供に隠れてこっそりチョコレートを食べるのに最適な場所です」と奥様も気に入っているポイントのようです。
キッチンと対面してつくったデスクスペース。ハイチェアなどとバーカウンターをつくることも多いところをデスクの高さにすることで、子どもたちの勉強スペースとしても活用。奥様がキッチンに立ちながら宿題の質問も受け付けているのだとか。
デスク横の壁にはマグネットの付く壁紙を貼ることで、学校関係の連絡事項や子どもたちの作品をぺたぺたと気軽に付けたり外したりと楽しんでいるようです。
ウォークインクローゼットも自分たちに合う型を探してたどり着いたのはII型。デッドスペースが少なく、奥まった場所が出し入れしづらいなどのストレスもあまりないシンプルなつくりになっています。
「以前の住まいでは、それぞれの服が色々な収納場所に散乱していたのが混乱するきっかけになっていたんです。一箇所にまとめると洗濯も片付けもかなり楽になります!」と生活の動線を考慮して、大きなWICひとつで家族の洋服をしまいこむことに。
また、頭を悩ませていたという湿気対策のためにWICの天井には換気扇を備え付け、安心の収納設備になりました。
お風呂と洗面を1室に集めるスタイルではなく、洗面台を廊下側に向けてひらいたのもKさんたちらしい選択でした。マンションによくある長方形の物件ではどうしても廊下がデットスペースになりがちです。
洗面台を廊下側に出したことでムダがなくなり、朝の時間に脱衣所が個室内で混雑することも防ぐことができます。
また、Kさん夫妻がリノベの相談をはじめた時期は、ちょうど日本でも新型コロナウイルスが流行し始めた頃でした。
外から帰宅してすぐにドアノブなどどこにも触らず、洗面所に直行することができるのでウイルス対策もバッチリです。
旦那様が絶対にほしいとこだわったのが、ロードバイクが収納可能な土間収納。
雨風に当たらず、駐車場へ行き来することもなく、盗難の心配もないため、玄関先に置いておけるスペースをつくると安心です。
また、下駄箱の上にフックを取り付けることで空間の上まで賢く使いながら、店頭ディスプレイのような佇まいを演出できました。
土間奥にはコートハンガースペースも。ウイルスや花粉、土汚れなどを家の中に持ち込まずに済みますね。
思い出話
Qumaとリノベの思い出がたり
Quma どうしてQUMAに決めてくださったのですか?
旦那様 4社ぐらい検討していたのですが、真摯な提案をしてくださる印象でした。よりいいものにしていけそうだな、と話していて感じたからかなあ。
奥様 今は個別の子供部屋はいらないけど、将来ほしいんですよね」と言っていたことに対して、最初は2LDKでリノベしつつも、下地を入れておくことで将来3LDKにできるように提案してくださるなど、ライフステージの変化に伴う間取りの可変性を加味して、リノベを考えてくださっていたのがよかったですね。
Quma 有難うございます!おふたりはイメージをしっかりお持ちでしたよね。
奥様 リノベブログや雑誌をひたすら読んだり、ピンタレストで画像を集めたりしながらやっていましたね。
Quma 今日のお話も聞きながら、詳しく調べながらひとつひとつ検討して、ちゃんと納得感のある選択をされたのだな、と感じました。
旦那様 キッチンの型を決めるときに、こんな感じでそれぞれのメリット・デメリットとか特徴を整理してまとめて妻と検討したりってこともありました!
旦那様 キッチンには火元があるから子供の安全性のことを考えたり、家事をしながら子供をみれるかとか、全体との動線をみるとアイランドにして回遊性をもたせようか?とか
いろんな観点から見ましたね。
Quma 私の知らないところでおふたりがこんなやり取りをされていたなんて・・・!
奥様 でもやっぱり私達だけ、調べ物だけじゃわからないことってたくさんあって。実際自分たちの物件に適用できる案なのかとか、プロの目で見てもらえないとだなって痛感しましたね。
Quma 特にキッチンや水回りは物件ごとに配管や床の高さなど、ちょっとした制約がある場合もありますしね。
奥様 そういうところは本当に専門知識の分野なんだな、と思いました。
Quma そうですね。設計士さんとも相談しながら最善を探っていくのが面白さでもあります!
Quma なにかこれからリノベをする方に向けてのアドバイス、ありますでしょうか!?
奥様 ブロガーさんが書いた「リノベをしたら伝えたくなった50のこと」という本をまず読むことをおすすめしたいです。
Quma 話題書ですね!
奥様 調べ物をしていて、リノベのビフォー・アフターとか、完成したものの紹介はたくさん見つけることができたよね。
でも、会社の選定のポイントとか、進め方の良し悪しとかはなかなか出てこなくて。
Quma そうですね。なかなか会社ごとに違っているので、一概に言うこともできなかったりするのが現実です。
奥様 この本はけっこうそこの実利的なポイントを詳しく書いてくれていてわかりやすかったです。
見積もりをもらってもなんのことかわからなかったり、どういうところを見たらいいのかも知らないし。
Quma これにいくらかけるべき、という答えっていうのがないものなんですよね。
かけようと思えばいくらでもかけられたり。
奥様 この本はそのあたりのポイントについても説明に納得感がありました。
また、「結局、会社選定のカギは、やりとりの中で、この人達と一緒にリノベというプロジェクトを進めて行きたいと思えるかどうか」だと書かれていて。
その言葉を信じて、最も信頼感を感じ、フィーリングが合ったQUMAさんを選ぶに至りました。
その言葉に間違いはなかったと思っています。
その後の暮らし
挑戦してみてよかった。
これからの暮らしについて伺うと、「収納がまだまだ余裕があって、子供たちが大きくなったらもっと物が増えそうだけど、安心です!」とのこと。
リノベって大変そうだしできっこない・・・と不安だった奥様に「人生のなかでリノベをするなら育休中しかないんじゃない?」という言葉をかけられた旦那様。
奥様も「育休中は仕事がないぶん子どものことばかり考えてるようで視野が狭くなってたから、リノベのことを考えるのは気晴らしのようで楽しかったです」と振り返ります。
とても満足げなお二人を前に、Qumaスタッフも喜びの表情を隠しきれないのでした。