1LDKの可能性を最大限引き出すレイアウトや間取りって?
一人暮らしや二人暮らしの人におすすめの1LDK。ワンルームよりゆとりはあるものの、うまくレイアウトできないと狭さや暮らしにくさを感じてしまうケースも。 今回は、1LDKのレイアウトを考える際に注意すべき点や、暮らしやすい1LDKの事例を解説します。
目次
そもそも1LDKって?
まずは「1LDK」の意味をそれぞれ分解して、最適なレイアウトを考えるヒントを探していきましょう。
LDKとは
L(リビング)・D(ダイニング)・K(キッチン)が一緒になった部屋の間取りのこと。
L(リビング)はくつろぐスペース。テレビやソファなどを置くのが一般的。
D(ダイニング)は食事をするスペース。ダイニングテーブルやイスなどを置くことが多い空間です。
K(キッチン)は料理をするスペースで、シンクやコンロ・冷蔵庫やカップボードなどを設置します。
1LDKの物件では、「LDKは8帖以上」と決められています。
食事をするスペースとくつろぐスペースを分けられるので、生活にメリハリが出る間取りといえるでしょう。
1(居室)とは
LDK以外に、居室を1つ設けたレイアウトのこと。
居室に必要な条件として、「採光に必要な窓などの開口部が、居室の床面積の7分の1以上あること」「換気に必要な開口部が床面積の20分の1以上であること」という定めがあります。
広さに規定はなく、1部屋あたり3.5帖〜などのコンパクトなレイアウトにすることも可能。(※共同住宅や老人ホームなど、最低面積が決められている場所もあります)
食事などを楽しむ生活空間とは別に、独立した寝室やワークルームを設けられるので、QOL(生活の質)を向上させられるでしょう。
1DK・1SLDK・2DKとの違い
1LDKと1DKの違いは、居間(リビング)があるかないか。LDKはキッチンと食事をするスペース以外にくつろげる空間もあり、広さは8帖以上です。
一方DKは、キッチンと食事をするスペースのみの間取りで、広さは4.5帖〜8帖未満。1LDKも1DKも、居室が1部屋ある点は同じです。
1SLDKは、居室1部屋とLDK以外に、サービスルーム(居室の条件に満たない空間)がある間取り。
2DKは、1DKと同じくキッチンと食事をするスペース(4.5帖〜8帖未満)以外に、居室が2部屋ある間取りです。
1LDKにおすすめの世帯人数
1LDKは、おもに一人暮らしや二人暮らしにおすすめの間取りです。
生活に必要な家具や家電を無理なく配置でき、ゆとりのある暮らしが叶います。広すぎることもないので、移動の距離を短くしたり掃除する箇所を減らせたりと、ミニマムな生活が送れるメリットも。
また友人やパートナーを招いて、おうち時間を楽しみたい人にもおすすめできます。リモートワークをする人にとっては、家の中でも居場所を変えることで気分転換できる間取りともいえるでしょう。
1LDKで注意すべき4箇条
広すぎず狭すぎず、一人暮らしや二人暮らしにちょうどよい1LDKですが、何も考えずにレイアウトしてしまうと暮らしにくさを感じることも。最適なレイアウトを考えるうえで注意すべき4箇条をご説明します。
パブリック空間とプライベート空間を意識すべし
1LDKは、パブリック空間とプライベート空間を意識するのが重要なポイント。1DKと比べると広さに余裕があり空間を分けやすい反面、間取りやレイアウトによっては空間の線引きがあいまいになってしまうからです。
LDKと居室が引き戸で仕切られて横並びの間取りは、来客が少ない・広いワンルームのように開放感を楽しみたい人におすすめ。
一方、来客が多い・二人暮らしで生活リズムが異なるなどの場合は、LDKと居室が廊下を挟んでいる間取りがおすすめです。
リビングダイニングを広く使えるキッチンを選ぶべし
1LDKの間取りでは、キッチンのレイアウトにも注意が必要です。
人気の対面キッチンはキッチン内に通路幅を確保しなければならず、デッドスペースができやすいという側面も。壁付けタイプのキッチンと比べて多くのスペースが必要なので、その分リビングダイニングが狭くなってしまうのです。
またキッチンがダイニング側を向いていると、料理中のニオイが部屋に充満しやすく、面積がそう広くない1LDKの場合は気になってしまうかもしれません。
一方壁付けキッチンは、壁に沿って設置するのでムダなスペースができにくいので、リビングダイニングを広く使えます。油汚れや水はねでダイニングが汚れることも少なく、ニオイの充満を最小限に抑えられるでしょう。
無駄のない収納スペースをつくるべし
収納力の高いウォークインクローゼットを希望される人も多いですが、1LDKの広さの中で設置しようとすると、必然的に狭くなりデッドスペースができてしまうケースも。中が変形している場合も、ものがしまいにくく使い勝手は悪くなってしまいます。
必ずしもクローゼット<ウォークインクローゼットではないので、収納の種類にとらわれずに、無駄のない収納スペースをつくることを目指しましょう。
手放す可能性も考慮すべし
1LDKの部屋を探す際には、手放す可能性を考慮することがとても重要。なぜなら、結婚や出産などライフプランが変わるタイミングで、引っ越す可能性が高いからです。
賃貸なら解約すればよいのでそう困ることはありませんが、1LDKの物件を購入して住もうと考えている人は、”手放しやすさ”について考えてみましょう。
一般的に、立地がよい・築年数が新しいなどの物件は、売りやすいといわれています。貸し出す際にも、借り手が見つかりやすいでしょう。一方、駅から離れている・築年数が古い・間取りが特殊な物件などは、売却に時間がかかってしまうリスクがあります。
自分のこだわりを追求して個性的なリノベをした物件も、一般的な物件と比べると、売却までに多少時間がかかってしまうかもしれません。
けれども同じ趣味の人に見つけてもらえた場合、相場よりも高く売却できる可能性も秘めています。
自分好みの部屋づくりができるリノベを楽しみつつ、将来のライフプランも見据え、資産価値が担保される住まいを目指しましょう。
実際の1LDK事例は?
1LDKを暮らしやすくレイアウトしたQUMAの事例をご紹介します。賃貸では注意すべきポイントをすべてクリアするのは難しいかもしれませんが、リノベなら上記の項目をしっかり解
決でき、快適なレイアウトが完成しますよ!
壁付けキッチンでリビングダイニングを広々確保したH様邸
2LDKから開放的な1LDKにリノベーションしたH様邸。リビングを中心に、寝室・キッチン・洗面・玄関が放射状につながる廊下のない間取りです。
家族で過ごす時間や開放感を大切にするため、リビングの広さを優先に。廊下を通らずにすべてのスペースへ行けるので、動線に無駄がありません。
1居室は寝室としてレイアウトし、リビングの明るさを確保するため室内窓を設置しました。
「カウンターキッチンがいい」という理想もありましたが、リビングダイニングの居心地のよさを優先して、デッドスペースができにくい壁付けキッチンに。リノベ前は浴室側の壁に設置されていましたが、リビングで過ごす家族とコミュニケーションが取りやすいように、寝室側の壁に移動しました。
奥様がずっと欲しかった、自動調理機能付きのガスコンロも採用。“妥協”の要素をなくし、理想的な1LDKのレイアウトが完成しました。
スタイリッシュでかっこいい、友人が集まる1LDK
「友達が気軽に集まれる部屋にしたい」とのご希望で、1LDKをまるごとパブリック寄りの空間に仕上げた施工事例です。LDKの広さや開放感を優先に、心地よく過ごせる間取りを考えました。
キッチンは壁付けタイプですが、ダイニングテーブルを兼ねるカウンターを設置。友達との会話を楽しみながら料理や食事が楽しめる空間です。ブラックを基調として、ステンレスや木材を組み合わせスタイリッシュでかっこいい雰囲気に仕上げました。
寝室もあえて完全に仕切らず、オープンタイプに。室内窓から見えるベッドルームはホテルライクな空間に仕上げ、おしゃれさを高めています。
「どんな部屋にしたいか」「部屋をどう使いたいか」が明確に決まっている場合は、パブリック寄りかプライベート寄りのどちらかに振り切ってレイアウトするのも素敵ですね。
生活感あふれるキッチンを“好き”でまるっと収納した1LDK
1LDKの中古マンションをフルリノベーションした事例です。
自炊はしないお施主さまで「キッチンはなくてもいいくらい」と仰っていていましたが、将来売却することや貸すことも考え、可動式の造作吊り戸で隠せる間取りをご提案しました。
造作の吊り戸は天井までの高さにして、見た目をシンプルに。クロスではなく塗装で仕上げたオレンジは、お施主さまが大好きなブランドカラーに調合しました。
資産価値とこだわりをどちらも追求できるのが、リノベの魅力ですね。
吊り戸は、リビング横のプライベート空間を隠す役割も果たします。開け放てば広々空間、閉めればプライベート空間を確保できるので、1LDKの間取りをフレキシブルに活用できる間取りです。
QUMAに相談しよう
あなたらしく快適に過ごせる1LDKになるよう、レイアウトを考えるうえで注意すべきポイントを整理しましょう。
・パブリック空間とプライベート空間を意識する
・リビングダイニングを広く使えるキッチンを選ぶ
・無駄のない収納スペースをつくる
・手放す可能性も考慮する
これらを一つずつ考えていくことで、1LDKを最大限活用したレイアウトのヒントが見つかるはず。1LDKがあなたにとって本当にベストな選択なのかも、改めて考えられるでしょう。
とはいえ、「自分にベストなレイアウトにたどり着くのは難しい…」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
そんなときは、右上のお問い合わせボタンからQUMAに直接相談してみてください!ご家族の暮らしを一つずつ整理して、あなたにぴったりの間取りをご提案させていただきます。