だれひとり同じ持ち物で暮らす人はいない。リノベするなら自分にぴったり合う収納と暮らそう。
リノベ事例から住まいのテーマごとに、「これからリノベをする人に参考になる!」という例を“ピン留め”してみました。 あの家も…この家も……様々な事例を、実際のお施主様の声やポイント解説付きで紹介する特集です。
目次
新しい住まいを探すとき、誰もが気になるポイントとしてあげるのが「収納力」。
収納においてリノベーションという選択肢が担うのは、便利を手に入れることではありません。
あなたと持ち物の関係を根本から見直して、自分にぴったり合う収納をつくれることであり、便利を超えて自分らしい暮らしに近づけることなのです。
今までの持ち物を見直して「持つ/持たない」を決めたり、「いつも見せる/使うときだけ出す」のバランスを考えたり……
すこしずつチューニングするように、自分たちの暮らしに合わせていくように。
今回は、実際にQumaでリノベをした個性豊かな5世帯の収納を紹介します。
ピン留め1.ラフカジュアルに「見せる」収納に挑戦したい人に
見せる収納の代表例である「飾り棚」を至るところに採用したMさん夫妻。
キッチンはシステムキッチンをいれず、コンロやシンクに合わせて棚を造作でつくっています。
飾り棚にすることで、お皿からお米まであらゆるものがリビング空間の一部に。ラフでカジュアルな雰囲気になりました。
洗面所もキッチン同様に飾り棚で。かごやボックスなどを組み合わせて小物類を整理しています。
ピン留め2.アウトドア用品など大きな荷物も置きたい人に
アウトドア好きだというFさんがつくることにしたのは玄関先の大型収納。
山やキャンプでつかうツールをたっぷりしまえて、自転車などもスッといれることが可能なスペースを設けています。
ウォークイン形式なので、靴などの取り出し・収納がスムーズなのもポイントです。
ピン留め3.家事や身支度を気持ちよくこなしたい人に
Hさん夫妻の収納ポイントは美しい生活動線を整えたこと。持ち物が多めのおふたりだったからこそ、収納のためのスペースは、ストレスを感じないほどゆったりと設けています。
寝室と廊下から抜けることができるウォークスルー型のクローゼットは、沢山の洋服をまるでショップで服を選ぶように楽しく選ぶことのできる空間。
カーペットを敷いて、ダークカラーでまとめたことでちょっとした非日常感が際立ちます。
ピン留め4. ささいな物にも指定席をつくってきちんと暮らしたい人に
リビングのテレビ奥や、造作テーブル下などさりげなく収納できる場所を各所に設けたIさんご家族のお部屋。相談段階から、それぞれの持ち物をどこに置くかを決めながら作っていきました。
大きめの収納スペースはゴルフバックからスノーボードなどあらゆるものを詰め込み。
可動式の飾り棚はツールボックスを活用して整とんし、かなり使い勝手がよさそう。
存在感を出しすぎずに空間になじませることができたピアノ。その横の空間にもちょっとした飾り棚を付けています。楽譜などちょっとしたものを置けるため、散らかりがちなピアノの上をきれいに保てる賢い収納です。
キッチン横につくったデスクの下には、Wi-Fiルーターや電源タップの指定場所を。
家族ひとりが使う電子機器の数が増えてきている今だからこそ、充電する場所を想定して電源タップの位置まで調整していきます。
かゆいところに手の届く住まいとは、そういった何気ない動作が気持ちよく行える空間のことなのです。
ピン留め5.ワンルームに賢く個性的に住んでみたい人に
「どうせつくるなら普通じゃない収納を!」ということで始まったTさんのリノベ。
大きな収納の仕組みをまるごと造作でつくり、すっきりとした住まいをつくることができています。
5枚の引き戸は、1枚は廊下へつながる通路・2枚はテレビデッキ・2枚はクローゼットというような割り振り。スライド式なので開けたままにしておいても違和感がなく、生活に馴染むデザインです。
テレビデッキを一体化したことで、限られたリビングスペースを賢く活用。引き戸を閉めればテレビごと隠してしまうことが可能です。
造作収納の良い点は、なんといっても部屋と自分に合わせて理想のものを当てはめることができること。既製品でしっくりくるものが見つからない…という人におすすめの選択肢です。