QUMAリノベコーディネーターの「自分らしい暮らし」のつくりかた
リノベしたいけど、まだなんとなくのイメージしかなくて……。QUMAにその「なんとなく」を話してもらえたら、本当に叶えたい暮らしを具体的な形にしていくお手伝いができると思っています。今回はQUMAのコーディネーターがどうやってお客様の暮らしをつくっていったのかを解説します。
目次
大事にしていること・進め方
お施主さんのことを誰よりも知って、一緒につくることを心がけています
はじめにいきなりリノベの話をするのではなく、まずはお施主さんの人となりを知ることから始めます。職業や働き方、趣味、お休みの日の過ごし方など、いろいろなお話をすることで、お施主さんを深く知ることを心がけていますね。また自分との共通項を見つけてその話で盛り上がったり、知らないことは教えていただいたりして、気軽に相談してもらえるような関係を目指しています。
具体的なプランや設計の段階になると、設計士も交えて打ち合わせをするのですが、営業として大事にしているのは「仲人」すること。お施主さんが本当に叶えたいことを汲み取りながら、設計士の知識や技術が最大限に活きるようバランスをとって進めていきます。
実際に工事が始まったら、現場に足を運んで途中経過をお施主さんに伝えるのも大切な仕事。そうすることで、お施主さんと一緒に空間を作り上げていくことができるんです。一緒につくっていくことでさらに愛着が湧き、完成した後もお施主さんが満足して住んでいただけると実感しています。
I様邸の暮らしづくり
海外で暮らしていたこともあるI様一家。奥様は料理好きで、友人や旦那様の会社の人を招いてホームパーティをすることが頻繁にあるとのことでした。また、お子様と一緒にキッチンでお菓子を作ったり、ダイニングで勉強を教えたり、リビングで家族団らんを楽しんだりしたいという要望がありました。
家族の要となるLDKスペースを確保
ホームパーティをすることが多く、奥様がキッチンにいながらもリビング・ダイニングとコミュニケーションが取れるようにしたいという希望が強かったIさま。リビング・ダイニング・キッチンをメインスペースに考えながら、間取りを数パターンご提案しました。
その提案を見て、寝室は寝るだけ、子ども部屋も小さい机が入ればいいというお話が。その分、リビング・ダイニング・キッチンを広く取った間取りにイメージが湧いたようでした。
そこから具体的にキッチンのサイズや向き、仕様などもパターンを出し、メリットデメリットを説明しながら決定。今のゆったりアイランド型、リビング・ダイニングとも繋がりのあるキッチンが完成しました。
計算された収納スペース
お施主さんには服や書類、書籍などどんなものをどれくらい持っているのか、さらには今持っている家具はどれを持っていきたいのかまで、具体的にお伺いしています。そうすることで、最適な場所に、最適な量の収納スペースをご提案することができます。
Iさまは海外で集めた食器や調理器具をたくさんお持ちだったため、それらが全て収まるようキッチン収納は大きめに、さらに増えてもいいようダイニング側にキャビネットも造作で設置。家電やゴミ箱もぴったりしまい込めるようなサイズ感になっています。
引っ越した後、ものの住所が決まっているので、どこに何をしまうかほとんど迷わず済むお施主さんが多いんです。
Y様邸の暮らしづくり
都心の狭い家より、少し離れても広々とした家に住みたいと国分寺のマンションリノベを考えていたY様ご夫婦。休みの日は夫婦でお買い物に出掛けて洋服を買ったり、旅行したりとふたり時間を楽しんでいるご様子でした。奥様はきれい好きで、収納スペースはスッキリ見せたいとのこと。
会話から見えてくる「本当にやりたい」収納スペース
服や漫画本など、物をたくさんお持ちだったご夫婦。奥様から収納スペースは扉を付けてなるべく見えないようにしたいというご要望がありました。
ただ、トビラを付けた造作は金額が上がってしまう傾向が。そこでまずご提案したのが、寝室のウォークインクローゼット。寝室は寝るだけのスペースですし、そこに1枚壁を作れば、扉がなくても生活感を隠すことができます。
また、奥様のご両親が泊まりにくるため、部屋を作りたいと仰っていました。でも、よくよく話をお伺いすると、そのために部屋を作るまでではないのではと。そこで過去の経験から小上がりの和室をご提案しました。こうすることで、小上がり部分が収納にもなり、部屋ではなく、格子でゆるく区切られた空間のため圧迫感もありません。
予算内に収めつつ、希望を叶えた既存家具の利用
リノベーションするにあたって、悩みがちなのが、どこに予算をかけるかということだと思います。Yさまご夫婦が優先されたのは床のタイル張りやステンレスのアイランドキッチンでした。
その代わり、はじめは扉付きの造作を希望されていたリビングの家具は、無印良品の既存家具を使用し、その家具がぴったり収まるように設計。また床やタイルは家具と雰囲気が合うような仕様に。こうすることで予算を抑えることができ、かつ見た目や使い勝手の良いスペースを実現することができます。ちなみに、無印はもともとYさまご夫婦が好まれていたお店。おふたりの好きなものをお伺いすることで提案できたアイデアです。
リノベコーディネーター比田井に聞く、暮らしのヒント
「豊かな暮らし」というのはその人やその家族ごとに違うので、これが正解、というのは私には言えないと思っています。でも、空間を変えることで豊かな暮らしを実現されたご家族を何組も見てきました。だから、そのご家族に寄り添って、本当に叶えたいことは何か、大事にしていることは何かを汲み取りながら、一緒に空間をつくっていくことを大事にしています。
苦労することや、壁にぶつかることもありますが、引き渡しの際、感謝の言葉をいただいたり、その後、満足して暮らされている様子を見るのが喜びですね。